診療科案内

診療科案内

消化器外科

科長紹介

あいさつ

消化器外科部長
内間恭武

2022年10月に消化器外科部長として着任いたしました。大阪の大学および病院で約25年外科医として大腸外科を中心に診療してまいりました。これまでに数多くのロボット支援手術、腹腔鏡手術含めて大腸癌手術を約1700例を経験しております。

最新の知識や技術の向上に努力することのみならず、患者さんやその御家族の方々に出来るだけ情報をきちんと説明をし、十分にご理解・ご信頼を得て患者さまの自己決定権を尊重しながら治療を進めてまいります。

外科は年間1000例を超える手術を行っている沖縄中部地区の外科の要です。中部徳洲会病院の歴史と伝統を継承し、ロボット手術・腹腔鏡手術などの低侵襲手術も取り入れ、安全・確実な手術を提供したいと思います。

略歴

1997年 大阪医科大学 医学部 卒業
1997年 大阪市立大学 医学部 第1外科(現 腫瘍外科)
2003年 大阪市立大学大学院 医学博士課程 外科学1
2003年 京丹後市立弥栄病院 外科部長兼診療部長
2006年 社会医療法人生長会 府中病院 外科医長
2010年 府中病院 外科副部長
2014年 府中病院 外科部長(外科センター長)
2018年 府中病院 副院長、大阪市立大学臨床教授、兵庫医科大学臨床教育教授
2021-2022年 関西学院大学大学院経済学部高度経営学科 修了
2022年 中部徳洲会病院 消化器外科部長

資格

医学博士
日本消化器外科学会消化器がん外科治療認定医
日本消化器外科専門医
日本消化器外科指導医
日本外科学会専門医
日本外科学会指導医
日本大腸肛門病学会専門医
日本大腸肛門病学会指導医
日本大腸肛門病学会評議員
日本内視鏡外科学会 技術認定医(消化器・一般外科領域)
日本内視鏡学会評議員
日本内視鏡外科学会ロボット支援手術認定プロクター(消化器・一般外科)
日本ロボット外科学会 国内A級Robo-Doc Pilot認定
近畿内視鏡外科研究会世話人
近畿外科学会評議員
大阪公立大学臨床教授
兵庫医科大学臨床教育教授

受賞

The Best Doctors in Japan
  2014-2015, 2016-2017, 2018-2019, 2020-2021,2022-2023



ガイドラインに沿った適切な治療

当院では食道癌、胃癌、大腸癌のそれぞれを専門とするスタッフが治療を担当し、多様化した治療法の中から、患者さまに最も適している治療法を行います。患者様の治療にあたっては各学会が作成した日本の治療ガイドラインに則して治療を行いますが、標準的な癌治療はもちろんのこと、今後有望と考えられる新しい治療の効果などを評価する「臨床試験」にも積極的に参加し治療を進めて参ります。

低侵襲手術への取り組み

当院では可能な症例では積極的に鏡視下手術・ロボット手術を取り入れて、安全かつ低侵襲な手術を心がけております。腹腔鏡下手術の十分な経験を有する技術認定医が在籍しており、最大限安全に配慮した手術を行っています。

集学的治療への取り組み

切除不能、再発症例であっても、ガイドラインに則した標準的な化学療法はもちろん、「臨床試験」として今後有望な可能性のある化学療法も施行可能です。症例によっては化学療法や放射線治療、手術を組み合わせた集学的治療により、さらなる治療成績の向上を目指します。



消化器外科について

消化器外科

当科では、医療・社会的環境にも配慮しながら、多職種で連携した医療の提供を目指しています。消化器内科医・泌尿器科医・婦人科医との連携、また地域の診療所・病院の先生方との連携による患者さんへの最適な治療を提供しています。主に悪性腫瘍(胃がん、大腸がん、食道がん、胆道がん、膵がん、肝がんなど)に対する手術を行っています。胆石症、虫垂炎、ヘルニア、肛門疾患などの一般的な外科疾患も多く手掛けています。また救急病院として急性腹症に対しても24時間緊急対応しています。

消化器外科では食道、胃、大腸をはじめとする消化管領域の消化器悪性疾患を中心として良性疾患も対象として治療を行っています。
診断面では他科とも協力して、新しい診断技術を駆使した最先端の診断に努め、治療面では癌の進行度に応じた治療方針を患者さま、 御家族の理解を得ながら決定し、早期癌に対しては機能温存とQOLを重視した縮小手術を、 進行癌に対しては手術とともに抗癌剤感受性試験などの合理的な補助化学療法、免疫療法、放射線療法などの集学的治療を行っています。 様々な疾患に対する胸腔鏡・腹腔鏡手術を積極的に取り入れています

消化器外科で扱う疾患

  • 食道(食道がん、食道裂孔ヘルニアなど)
  • 胃(胃がん、GIST、胃腫瘍など)
  • 小腸(小腸がん、GIST、炎症性腸疾患など)
  • 大腸(結腸がん、直腸癌、GIST、消化管内分泌腫瘍、炎症性腸疾患など)
  • 肛門(直腸脱、直腸瘤、痔核、痔瘻、裂肛、便失禁など)
  • 肝臓(肝細胞癌、転移性肝癌、肝内胆管癌、肝腫瘍、肝内結石など)
  • 胆道(胆管癌、胆嚢がん、総胆管結石、胆嚢結石、胆嚢炎など)
  • 膵臓(膵癌、膵内分泌腫瘍、膵炎など)
  • 脾臓(脾腫瘍、脾腫など)
  • 肛門(直腸脱、痔核、痔瘻、裂肛、便失禁など)
  • ヘルニア(鼠径ヘルニア、大腿ヘルニア、臍ヘルニア、腹壁瘢痕ヘルニア、閉鎖孔ヘルニア、ストーマ傍ヘルニアなど)
  • 急性腹症(イレウス、腹膜炎、消化管穿孔、胆嚢炎、虫垂炎、外傷など)

特に力を入れている分野

当院では、大腸がんに対して、ロボット手術や腹腔鏡下手術を行い手術における傷をできる限り小さなものにし患者さんが早期に社会復帰できる医療をめざした低侵襲手術に積極的に取り組んでいます。

ロボット手術は、ダヴィンチ(新機種「ダヴィンチXi」)という最先端の手術支援ロボットを使用しています。炭酸ガスで腹部を膨らませて、3D内視鏡(腹腔鏡)でお腹の中を観察しながら、数箇所の小さな創(ポート)から器具(鉗子)を入れて手術を行います。より精度の高い、出血しない手術を行っています。大腸がん(結腸・直腸)のロボット手術は、保険適応です。

ダヴィンチ

1~2cmの小さな創より内視鏡カメラとロボットアームを挿入し、高度な内視鏡手術を可能にします。術者は3Dモニター画面を見ながらあたかも術野に手を入れているようにロボットアームを操作して手術を行います。

ダヴィンチは、従来の腹腔鏡手術と同じように、いくつかの小さな切開部を作り、手術医の操作に従って内視鏡・メス・鉗子を動かして手術を行う内視鏡手術支援ロボットです。

ダヴィンチ ダヴィンチ

①「サージョンコンソール」とよばれる操縦席に座り、3D画像を見ながら手元のコントローラーを操作します。

ダヴィンチ ダヴィンチ

② 「ペイシェントカート」の4本のロボットアームにその動きが伝わります。

ダヴィンチ

③「ビジョンカート」のモニターに手術中の画像が映し出され、手術スタッフも同じ画像が共有されます。

ダヴィンチ ダヴィンチ

当院では、日本内視鏡外科学会ロボット支援手術認定プロクターによる安全な手術を行っています。低侵襲かつがんの根治ができ、手術中・手術後の出血や縫合不全などの合併症もほとんどありません。

ダヴィンチを用いた手術の詳細を知りたい、またはその手術をご希望になられる方は、当院外科外来までご連絡ください。



ロボットで行う大腸がん手術 

従来の開腹手術、腹腔鏡手術で行える手術はすべて可能です。

結腸がんの手術

結腸切除術

結腸切除術

1.がんから口側、肛門側ともに10 cmはなれた部位で腸管を切ります。所属リンパ節も一括でとります。

2.腸管を切除した後、腸管をつなぎます(吻合)。

3.手術名は、切除された腸管により決まります。
[回盲部切除、結腸右半切除、横行結腸切除、結腸左半切除、S状結腸切除]

ダヴィンチ

直腸がんの手術

前方切除術・超低位前方切除・ISR(内肛門括約筋切除手術)

1.肛門側はがんから 2~3 cm 離して直腸を切ります。

2.直腸を切除後、腸管をつなぎます。

3.通常、器械を用いて吻合します。ISRの場合、肛門から縫合します。

4.縫合不全(後述)の危険性がある場合は、念のため一時的に人工肛門を造設する場合があります。人工肛門を造設した場合は、肛門機能や再発がないことを確認した上で約3-6ヵ月後に人工肛門閉鎖手術をします。

ダヴィンチ
腹会陰式直腸切断術

がんが肛門近くにある場合、人工肛門になることがあります。人工肛門の管理は非常に進歩しています。看護師(WOCナース)による人工肛門の管理・教育や、患者会(オストメイト)など、ケアシステムのさまざまな取り組みが行われています。膀胱の機能や性機能を司っている神経が直腸の近くにあるため、それらの神経を残す手術が行われます(自律神経温存術)。がんを根治させるために、やむなくこれらの神経が切除された場合、尿が出にくくなったり、性機能の障害が起こったりすることがあります。

直腸がんが、膀胱や子宮、膣、前立腺に浸潤が疑わしい場合は、術前化学療法もしくは放射線化学療法を行い、がんを縮小させてから手術する場合もあります。

ダヴィンチ

ページの先頭へ